11/27/2016

[書籍] 姿勢の教科書

姿勢の教科書
竹井仁 著

最近、姿勢矯正に興味があるので読んでみた。姿勢に関わる骨格と筋肉のメカニズムを基本から学べる。また、よくあるアンバランスのケースが解説され、修正のためのエクササイズ例も載っている。

この本で扱われているアンバランスの主な例は、
- 腰椎の反り、フラット化
- 胸椎の過度な後彎(猫背)
- 脊柱側弯症
- 骨盤の前傾・後傾
- 骨盤の高さの左右差
- 寛骨の前傾・後傾(骨盤の捻じれ)
- 肩甲骨のアラインメント異常(いかり肩、なで肩、翼状肩甲)
- 膝関節の内反・外反
- 扁平足
- ストレートネック

施術者が読むことを想定しているのか、用語が専門的でとっつきにくいけど、図も豊富なので理解はしやすいと思う。姿勢の矯正、バランスの取れた身体に興味のある人にはとてもお薦めの本。

筋力のアンバランスやアラインメントのズレがあると、運動により怪我をしたり関節の痛みなどが出やすくなる。ウェイトトレーニングだと肩や腰や股関節や膝を痛めることが多い。ランニングだと膝が多いかな。

筋力のアンバランスがあると記録も伸びにくいし、姿勢が悪化して見た目も悪くなる。怪我をしやすくなるのでトレーニングが継続的に行えなくなって、身体面でもメンタル面でも停滞してしまう。

アンバランスがあるままトレーニングを続けると、強い筋肉ばかりつかって弱い筋肉は放置されるので、アンバランスがさらに拡大していく。自分の身体のバランスに何か問題があると思った場合は、早めに修正した方が良いと思う。


関連記事:
バランスの取れたトレーニング種目の選択-メカニズム編-

バランスの取れたトレーニング種目の選択-エクササイズ編-

骨盤の前傾の矯正

膝の健康のために

肩の健康のために

懸垂のやり過ぎによる怪我リスク(肘と肩)

11/20/2016

ヒップスラストのやり方



★ヒップスラストとスクワット・デッドリフトの比較
- ヒップスラストは股関節が伸びた時(直立した時の姿勢)に強い負荷がかかる。
- スクワット・デッドリフトは股関節が曲がった時(しゃがんだ時の姿勢)に強い負荷がかかる。

(人間が地面に立っている状態を想定して)
- ヒップスラストは水平方向の動きを鍛える(スプリントの動き)
- スクワット・デッドリフトは垂直方向の動きを鍛える(真上にジャンプする動き)

- ヒップスラストでは主に臀筋の上の方が肥大する。
- スクワット・デッドリフトでは主に臀筋の下の方が肥大する。

このようにヒップスラストは、スクワット・デッドリフトを補完するエクササイズになる。

その他のメリットとしては、
- デッドリフトやスクワットで、臀筋を使って正しくロックアウトできるようになる。
- 骨盤の前傾の矯正にも良い。
- 他のバーベル種目と同様に漸進的過負荷が容易に行える。
- 正しいフォームで行えば腰と膝への負担がとても軽い。
- フォームを覚えるのが簡単。
- 臀筋群が発達する。

などなどメリットが多数。プリプリしたいい尻を作りたかったら是非取り入れたい種目。

負荷の上げ方は、両脚自重→片脚自重→両脚荷重の順で行うのが手軽だろう。自重で床に寝て行うタイプはグルートブリッジ、ヒップリフトなどとも呼ばれる。

無理に負荷を上げても、腰を反らせて背中の力を使ったりして臀筋群がちゃんと鍛えられないので、最初は軽めの負荷で臀筋群をしっかり収縮させることを意識する。


★自重で床に寝て行うやり方
- 床に仰向けに寝る。股関節は135度くらい、膝は90度くらい。足幅は肩幅くらい。つま先は前向き、もしくはわずかに開く。
- かかとで踏ん張り、臀筋群を使って尻を持ち上げる。腰を反らせたり、つま先加重で大腿四頭筋に力をいれたりしないこと。
- 大腿と胴体が直線になったら臀筋群を強く収縮させ、あとちょっとだけ押し上げる。股関節は180度を越える伸展になり、骨盤はわずかに後傾する。


★ベンチに背中を乗せてバーベルを使ってのヒップスラストのやり方
- 肩甲骨の下端あたりがベンチに接する。もしくはもうちょっと背中の下の方が接しても良い。
- ベンチと接した点は動作中はずらさず回転の中心にする。
- 適度に腕を曲げてバーが腿と胴体の境目からずれないようにする。肩をすくめないように。
- トップポジションで脛が垂直になるようにする。
- つま先は前向き、もしくはわずかに開く
- 色々試して自分が臀筋群に最も力を入れやすいやりかたを見つけると良い。
- 一気に持ち上げない。体幹を固め、臀筋群でバーベルを上げることを意識する。
- 大腿と胴体が直線になったら、臀筋群を強く収縮させさらに少し押し上げる。腰を反らせないこと。
- トップポジションでしっかり押し込めない場合は、重量が重すぎるか、股関節の屈筋(大腿直筋や腸腰筋)が固いか。前者の場合は重量を落とす。後者の場合は股関節の屈筋のストレッチを行う。
- ネガティブ動作では、臀筋群に荷重を感じながらバーベルをコントロールしつつ下ろす。
- レップの継ぎ目に床に尻をつけるか、それとも空中で反転させ次のレップに入るかは、自分がやりやすい方で良い。


★その他
- 首をそらして仰け反ると背中が過度に伸展して、背中の力で持ち上げることになる。高重量でこれをやると腰を痛めるリスクがある。デッドリフトのロックアウトと同じで、仰け反らずに臀筋群の力でロックアウトするのが良い。顎を引き、視線を真上ではなくて前の方に向けると、仰け反りを抑制しやすい。
Proper Hip Thrust Form


- バーベルにはスクワット用のパッドなどを巻いたほうが良い。

- 20kgプレートを使うと重すぎる場合は、デッドリフトで持ち上げてベンチに腰掛けて、床にずり落ちればOK。
How to get under the bar: Glute Bridge


※追記
★背中の固め方とベンチに接する部分の負荷分散

 背中と一緒に上腕の肘に近い部分もベンチの縁に乗せると、背中への負荷が分散される。



参考サイト:
How to Hip Thrust
https://bretcontreras.com/how-to-hip-thrust/

11/13/2016

バランスの取れたトレーニング種目の選択-エクササイズ編-

前回の記事(バランスの取れたトレーニング種目の選択-メカニズム編-)の続き

★一般的なトレーニングプログラムに付け加えるべきエクササイズ
スクワット(レッグプレス)、デッドリフト、ベンチプレス、懸垂(ラットプルダウン)、ローイング、ショルダープレス、腕と脚のカールやエクステンションなどのアイソレート種目、といった一般的なトレーニングプログラムで生じる筋力のアンバランスと姿勢の悪化を防ぐために、付け加えた方が良いエクササイズを紹介していく。


個々人の骨格、筋力バランス、それまでのトレーニング歴などによって理想的なトレーニングプログラムは異なってくるけど、大雑把にバランスを取るにはどのようなエクササイズを行えば良いか見る。以下に紹介するエクササイズを参考にして、自分が効かせやすいエクササイズを選び、バランスの取れたトレーニングプログラムを組むのが良いだろう。左右差がある場合もあるので、その場合はアンバランスが大きい側を重点的に行う。

アンバランスのなおしかたの基本は、

- 強くて縮んでいる筋肉を緩めて伸ばす
- 弱くて伸びている筋肉を鍛える


一般的なトレーニングプログラムを行う場合、この図の赤い部分の筋肉を緩めて伸ばし、青い部分の筋肉をしっかり鍛えることを意識する。

緩めて伸ばすのは、他人の手を借りず自分でやる場合は、フォームローラーと静的ストレッチが手軽で良い。フォームローラーのやり方は、ターゲットの部位に体重をかけながら、ゆっくりコロコロと動かし心地よい痛みを味合う。

弱くて伸びている筋肉を鍛えるときは、軽めの重量でターゲットの筋肉をしっかり収縮させることを意識する。特に肩周りでは細かい筋肉を鍛えるので、無理に重い重量を扱おうとすると力を入れやすい大きな筋肉が使われてしまって、細かい筋肉が働かずバランスがさらに悪くなってしまう。


★肩周り
・緩めて伸ばす部位:
大胸筋、三角筋前部、広背筋、肩甲骨まわり、胸椎

◇フォームローラー例

[大胸筋、三角筋前部]


[広背筋、大円筋]

Lat & Thoracic Cage Mobility On Foam Roller 広背筋にはこれも良い


[胸椎](肩甲骨のやや下から肩甲骨の真ん中あたりまでを行う)

◇ストレッチ例
[大胸筋]



[広背筋]




[僧帽筋上部]

[肩甲骨周り]
- 肩甲骨があまり動かない場合は、よくある肩甲骨剥がしのエクササイズなどをやると良い。肩甲骨の可動域を確保するのは怪我の予防に非常に重要。
- 肩甲骨の前傾は胸椎の過度の屈曲の矯正や小胸筋のストレッチ

[首]
- 首の後ろを伸ばして屈曲を鍛える




・主に鍛える動作:
上腕の外旋、水平方向の外転、肩甲骨の上方回旋、肩甲骨の外転、細かい筋肉による肩甲骨の下制

[上腕の外旋]
Cable External Rotation 可愛い。脇を締め胴体は捻らず上腕の外旋だけで行う。それと三角筋後部で引っ張らないように注意する。三角筋後部を使うと上腕骨頭が前方に動いて肩の前側がゴリゴリ当たる。


Cuban Press


The Face Pull


[水平方向の外転と肩甲骨の内転]
Seated Cable Rows 肩甲骨から動かし始めて腕は後からついてくる意識で。広背筋で重い重量を引かないように。

Seated Bent Over Rear Delt Raise 僧帽筋上部で引っ張り上げないように。シュラッグではないので。

[肩甲骨の上方回旋と挙上]
- 普通のシュラッグではなく腕を挙げてのシュラッグが良い。

EricCressey.com: Wall Slides with Overhead Shrug

Scaption with a shrug

[肩甲骨の外転]
- フルレンジでのプッシュアップや、肩甲骨プッシュアップ。前鋸筋を鍛える。

The Perfect Push Up - Do it right! ボトムでは肩甲骨を寄せ、トップでは肘を伸ばし肩甲骨を突き出す。

Scapula Pushup 肩甲骨のみ動かしてのプッシュアップ

1-Arm Quadruped Protraction 肩甲骨の動かし方がよくわからない場合は片腕ずつやるとわかりやすいかも。

TonyGentilcore.com Band Wall Walks このエクササイズは外旋と外転が同時に鍛えられる。バンドをはめていったん肩甲骨を寄せてから肘を前に突き出す。脇を締め肘を突き出した状態を維持するのに気をつけながら、腕をトコトコ上下に動かす。

[肩甲骨の下制]
ShoulderPerformance.com: Prone 1-arm Trap Raise 三角筋を使うのではなくて、僧帽筋下部を使う。肩甲骨を尾てい骨がある方向に引きつけて、腕はあとからついてくるイメージ。

Prone Cobra


★体幹・股関節
・緩めて伸ばす部位:
広背筋、脊柱起立筋群、ハムストリングス、股関節の屈筋、大腿四頭筋、内転筋群、腰方形筋

◇フォームローラー例

[内転筋群](個人的には仰向けの方がやりやすい)

[股関節の屈筋](男性は片脚ずつやったほうが良いかも)

[ハムストリングス]

◇ストレッチ例

[腰方形筋]

[ハムストリングス]

[股関節の屈筋]


[内転筋群]

・主に鍛える動作:
腹直筋下部、外腹斜筋、股関節の伸展、股関節の外転・外旋、

[腹直筋下部・外腹斜筋]
デッドバグ(dead bug)
腹直筋の下部と外腹斜筋を収縮し、骨盤を後傾し腰椎のアーチをフラットにする。背中全体が床にべたっと付くように。ドローインを同時に行うと骨盤を後傾しやすい。この骨盤と腰椎の姿勢をキープしたままデッドバグの動作を行う。(もちろんこの骨盤と背骨の位置でデッドリフトなどをやってはだめ)
初級編は、片脚を床すれすれに伸ばしてまた元の位置に戻す。強度を上げるには、両腕を同時に動かしたり、脚を上げたり。


プランク
関連記事:プランクのやり方

[股関節の外転・外旋]
- チューブを使うと良い。

X Band Walk

Athletic Mini Band Side Steps つま先は開き気味で、かかと側から足を運ぶようにすると良い。つま先から足を運ぶと、おそらく太ももの外側の筋肉を使ってしまう。

The Band Side Lying Clam

[股関節の伸展(臀筋群とハムストリングス)]
臀筋群はグルートブリッジ、ヒップスラスト
- かかとで踏ん張って、トップで膝が90度くらいになるように。腰椎はニュートラルのままで腰を反らせないよう注意する。トップで臀筋群を強く収縮させると良い。
- まずは両足自重。10レップくらい余裕なら片足自重。これも余裕ならバーベル使ってヒップスラスト。無理な重量でやると腰や大腿四頭筋を使おうとして臀筋群に効かないので、軽めの重量でケツを収縮させるのを意識すること。自重だとこんな感じ。この動画イイネ! 是非音声も聞いていただきたい(ヒップスラストは5:45くらいから)。



ハムストリングスは、ルーマニアンデッドリフト(RDL)など。股関節の伸展でハムストリングスに効く種目が良いだろう(レッグカールは膝関節の屈曲なのでちょっと違う)。RDLは尻を後ろに引いて大腿四頭筋を関与させないことを意識。背中はタイトなままで。



★その他
普段の生活で良い姿勢を意識する。座りっぱなしは避けて、こまめに立ち上がって伸びをしたり、うろうろしたり軽くストレッチをしたりする。トレーニングのときだけ良い姿勢になっても、一日の時間の大部分を占めるのは普段の生活なので。



参考サイト:
15 Ways to Foam Roll
https://www.t-nation.com/training/feel-better-for-10-bucks
Neanderthal No More - Part 1
https://www.t-nation.com/training/neanderthal-no-more-1
Neanderthal No More - Part 2
https://www.t-nation.com/training/neanderthal-no-more-2
Neanderthal No More - Part 3
https://www.t-nation.com/training/neanderthal-no-more-3
Neanderthal No More - Part 4
https://www.t-nation.com/workouts/neanderthal-no-more-4
Neanderthal No More - Part 5
https://www.t-nation.com/workouts/neanderthal-no-more-5


関連記事:
懸垂のやり過ぎによる怪我リスク(肘と肩)

肩の健康のために

膝の健康のために 

11/07/2016

バランスの取れたトレーニング種目の選択-メカニズム編-

本格的に全身のウェイトトレーニングを行う場合、一般的には以下のような種目を組み合わせることが多い。

スクワット(レッグプレス)、デッドリフト、ベンチプレス、懸垂(ラットプルダウン)、ローイング、ショルダープレス、あとは腕と脚のカールやエクステンションなどのアイソレート種目。

一見バランス良く全身をトレーニング出来ているように見えるが、このようなプログラムの組み方では筋肉の発達がアンバランスになり、姿勢が悪くなったり怪我をしやすくなったりする。良いフォームで行っていたとしてもそうなる。

さらに仕事や勉強で座っている時間が長い場合、下の図のように座ることで悪くなりやすい姿勢を、トレーニングによりさらに悪化させる方向に筋肉が発達してしまう。(実際に自分がそうなった。なので現在、姿勢矯正のためのトレーニングを行っている)

以下、デスクワーク+一般的なトレーニングプログラムでどう筋肉のアンバランスが起こるのか見ていく。


★動作のアンバランス 
対になる動作をそれぞれ見ていく。図で赤くなっている動作が一般的なトレーニングプログラムでは強化され、青くなっている動作が弱いまま。

・股関節
内転と外転:スクワットやスモウデッドで内転はよく鍛えられるが、外転がほぼ鍛えられない。
伸展と屈曲:座りっぱなしで屈曲の筋肉は固く縮みやすい。スクワットやデッドリフトでは臀筋群がそれほど使われず、臀筋群が弱い場合が多い。
内旋と外旋:内旋を行う筋肉が強くなりやすい。

・肩関節
水平方向の内転と外転:ベンチプレスで内転は鍛えられるが、外転が全く鍛えられない。
伸展と屈曲:懸垂で伸展が鍛えられるが、屈曲が全く鍛えられない。
内旋と外旋:大胸筋も三角筋前部も広背筋も内旋を行う。従ってベンチプレス、ショルダープレス、懸垂では内旋を行う筋肉ばかりが鍛えられる。外旋の動作が全く鍛えられない。


・肩甲骨
挙上と下制:デッドリフトや懸垂で下制はするが、広背筋が支配的になってしまって僧帽筋下部など細かい制御を行う筋肉が働いていないケースがある。
内転と外転:ベンチプレスで内転の動作(肩甲骨を寄せる)。ローイングは内転を鍛えられるが、外転は鍛えられない。一般的には内転も外転も弱く、特に外転の動作が全く無いので外転で使う筋肉が上手く働かない。
上方回旋と下方回旋:あまり動きがない。どちらかに寄って動きにくくなっているケースがある。
前傾と後傾:猫背や身体の前側に重いものを持つ(アームカールなど)ことで前傾しやすい。

肩甲骨の動きについてはこのサイトがわかりやすい。



★筋肉のアンバランス
赤い部分が強くて固く縮こまってる。
青い部分が弱くて伸びている。
ハムストリングス(紫色)は一般的には弱くて固い。

・股関節
- 内転と内旋が強いことで大腿骨が内側によれる。膝を痛めやすくなる。
- 座りっぱなしで屈曲の筋肉は固く縮みやすい。腹筋と臀筋群が弱く、脊柱起立筋群と広背筋が強いので、骨盤が前傾し、腰椎が過度に伸展する。腰椎が過度に伸展すると腰を痛めやすい。また内蔵が前に押され、下腹部がぽっこり出る。

・肩関節と肩甲骨
- 水平方向の内転と内旋が強いことで猫背や巻き肩になる。座りっぱなしでも猫背や巻き肩になりやすいので、筋トレでさらにこれが悪化する。
- 伸展と肩甲骨の前傾と猫背により、上腕骨の骨頭と肩関節のソケットの接点がずれたり、衝突無く動かすためのスペースが少なくなったりして肩を痛めやすくなる。
- 肩甲骨の外転動作が行われないので前鋸筋が働かなくなり、腕を上げたりする時の制御が不安定に。


各関節は連動するため、一箇所の関節がおかしくなると他の関節にも影響が及ぶ。例えば、腰椎が過度の伸展をする(腰が反りすぎる)と、そのままでは上体が後ろに仰け反って倒れてしまうので、胸椎を前に曲げる(胸椎を過度に屈曲する)ことで重心のバランスをとる。そして胸椎が曲がると視線が下の方に向いて前が見にくくなるので、頭を起こす(頚椎を過度に伸展させる)。

怪我の発生リスクは、関節の強度や重量やボリュームやアンバランスの度合いなど個人の状況によって異なってくるので、一般的なトレーニングプログラムを行っているからといって必ず怪我をするわけではないけど、アンバランスが大きくなるとそれだけ怪我のリスクが上がるので、怪我をなるべく避けたい場合はバランスを整えるためのエクササイズを行ったほうが良いだろう。具体的なエクササイズ例は次の記事で書く予定。

次の記事: バランスの取れたトレーニング種目の選択-エクササイズ編-


参考記事:
Neanderthal No More - Part 1
https://www.t-nation.com/training/neanderthal-no-more-1
Neanderthal No More - Part 2
https://www.t-nation.com/training/neanderthal-no-more-2
Neanderthal No More - Part 3
https://www.t-nation.com/training/neanderthal-no-more-3
Neanderthal No More - Part 4
https://www.t-nation.com/workouts/neanderthal-no-more-4
Neanderthal No More - Part 5
https://www.t-nation.com/workouts/neanderthal-no-more-5


関連記事:
懸垂のやり過ぎによる怪我リスク(肘と肩)

肩の健康のために

膝の健康のために